Google Earthにおいて、鹿児島市・霧島市周辺の3D表示エリアが大幅に拡大していることを確認しました。
今回の更新では、これまで鹿児島市周辺と霧島市周辺に分かれていた3D表示エリアが一体となり、薩摩半島のほぼ全域を含む過去最大級の広大な3D表示エリアへと変化しています。
この3DデータはGoogleマップの3D表示にも反映されるため、普段Googleマップで街並みや地形を眺めている方にとっても注目の大型アップデートといえるでしょう。
なお、このような鹿児島県におきまして大規模な更新があったので九州全域での状況が気になるところです。
各エリアを確認したところ、下関〜北九州〜福岡市周辺巨大3D表示エリアで一部で拡大が見られました。
熊本、大分、宮崎、長崎、八代、中津、延岡、都城、佐世保、の3D表示エリアにおいては拡大状況の確認が出来ませんでしたので今回はエリア据え置きとなります。

大拡大の鹿児島・霧島エリア→薩摩半島全域エリア
(拡大前)鹿児島・霧島エリア→薩摩半島全域エリア
| エリア | 周長 | 面積 |
| 鹿児島市 3Dライン | 85.93 km | 311.49 km² |
| 霧島市 3Dライン | 57.23 km | 179.77 km² |
| 拡大前2エリア合計 | 143.16 km | 491.26 km² |
これまでのGoogle Earthでは、鹿児島市と霧島市はそれぞれ独立した3D表示エリアとして存在していました。
(拡大後)鹿児島・霧島エリア→薩摩半島全域エリア
| エリア | 周長 | 面積 |
| 拡大後・結合エリア | 332.79 km | 2,921.44 km² |
今回の更新では、両市の間に広がる地域まで新たに3D表示となり、従来の2つのエリアが一体化。薩摩半島を超えて広くカバーする巨大な3D表示エリアへと生まれ変わりました。
(拡大前後)鹿児島・霧島エリア→薩摩半島全域エリア
| エリア | 周長 | 面積 |
| 拡大前合計 | 143.16 km | 491.26 km² |
| 拡大後 | 332.79 km | 2,921.44 km² |
| 増加量 | +189.63 km | +2,430.18 km² |
| 増加率 | +132.46% | +494.68% |
| 倍率 | 約2.32倍 | 約5.95倍 |
今回の鹿児島県の3D表示エリア拡大はかなりインパクトがありますね。
- 拡大前面積:491.26 km²
- 拡大後面積:2,921.44 km²
- 約5.95倍に拡大
これは他都市の更新と比べても、かなり大きな更新事例になりそうです。
先日の青森県八戸市の大幅な3D表示エリア拡大更新は驚かされましたが、鹿児島市と霧島市を含む拡大のインパクトはそれ以上でした。
3D表示化した主な自治体
今回のGoogle Earthの更新では、薩摩半島のほぼ全域とその周辺まで3D表示エリアが大幅に拡大しました。
現時点で確認できた主な3D表示化自治体は以下のとおりです。
※本記事は速報版です。各自治体の詳細な考察については、順次加筆・更新していきます。
Google Earth 3D表示化の枕崎市
枕崎駅前ロータリーにある観光案内所は、とても明るく、温もりを感じられる空間でした。応対してくださった方との会話も楽しく、「街全体もきっと温かい場所なのだろう」と自然に感じさせてくれました。
そのような思いを抱きながらGoogle Earthで枕崎市を俯瞰すると、街並みがより美しく映ります。碁盤の目のように整えられた道路や住宅地は整然としており、港町でありながら機能的で暮らしやすそうな街という印象を受けました。
帰り際には、かわいらしい笑顔が描かれた小さな貝殻をお土産にいただきました。そのささやかな心遣いがとても嬉しく、その後の鹿児島の旅をより楽しいものにしてくれたことを、今でもよく覚えています。
Google Earth 3D表示化の指宿市
豊富な湯量を誇る指宿市では、Google Earthで駅前の中心市街地から海沿いに建ち並ぶ大型宿泊施設までを一望することができます。砂むし温泉で知られる温泉街と錦江湾が一体となった景観は、全国有数の温泉観光地である指宿ならではの都市景観といえるでしょう。
指宿市のシンボルである開聞岳は、標高924mの美しい円錐形の火山です。
その北側には火口湖である池田湖が広がり、山と湖が織りなす雄大な景観をつくっています。
開聞岳の山麓には畑地や集落が点在し、海岸線まで続いています。
低地の市街地と山・湖・海が近接する指宿ならではのコンパクトな地形が、観光・農業・漁業を支える基盤となっています。
手前には、JR日本最南端の駅として知られる西大山駅が見えます。
その先には「薩摩富士」と称される開聞岳が堂々とそびえ立ち、駅・田園風景・火山が一体となった、指宿を象徴する景観が広がっています。
Google Earthでは、西大山駅から開聞岳を望む雄大な景色を空から俯瞰できるだけでなく、地上から眺めるのと同じような視点でも楽しむことができます。
鉄道と雄大な自然が調和するこの風景は、日本でも屈指の絶景といえるでしょう。
再訪したい素晴らしい風景の駅でした。
Google Earth 3D表示化の知覧町(現 南九州市)
Google Earthで上空から眺めると、知覧の整然とした町割りや周囲を囲む山並みがよく分かります。しかし、この町の本当の魅力は地上に降りてこそ実感できます。通り沿いには石灯籠や美しく整えられた植栽が続き、まるで町全体が武家屋敷の一部であるかのような落ち着いた景観が広がっています。歴史的な建物だけではなく、その景観全体が知覧の歴史を現在へと伝えているのです。
Google Earth 3D表示化の加世田市(現 南さつま市)
加世田の中心市街地には、かつて鹿児島交通 枕崎線の終着駅であった加世田駅がありました。
1984年の枕崎線廃止とともに加世田駅もその役目を終え、現在は駅跡地に鹿児島交通 加世田営業所が整備されています。
Google Earthで俯瞰すると、その広大な敷地から、かつて加世田駅が南薩地域の交通拠点として重要な役割を担い、広い構内や各種設備を備えたターミナル駅であったことがうかがえます。
現在の加世田営業所も、広いバスターミナルやプラットホーム、駅前ロータリーを備え、鉄道駅を思わせる造りとなっています。そのため、鉄道が姿を消して40年以上が経った現在でも、周辺にはどこか「駅前」の雰囲気が残されており、市街地の景観に独特のアクセントを与えています。
万之瀬川と加世田の街
Google Earthで加世田市街地を眺めると、まず目を引くのが、市街地を大きく蛇行しながら流れる万之瀬川です。
川は市街地を包み込むように流れ、加世田の町並みは古くから万之瀬川とともに発展してきたことがうかがえます。
さらに俯瞰すると、現在の南さつま市役所の周囲には、川が描いた大きな弧を思わせる三日月形の地形が残されています。
一見すると市役所の広大な駐車場ですが、周囲より一段低く掘り込まれたような地形となっており、河川敷を思わせる特徴を備えています。
古地図で確認すると、この場所は昭和21年当時、万之瀬川が現在とは異なる流路で流れていた旧河道にあたります。現在の駐車場は、河川改修によって取り残された自然地形を都市インフラとして活用したものであり、かつての川の痕跡が今も街の中に残されていることが分かります。(参照:南薩摩歴史街道・地図)
旧加世田市には、市役所周辺以外にも万之瀬川の旧河道と考えられる三日月湖の痕跡が残されています。(大きい黄色い丸)。
昭和21年当時の地図を見ると、この場所はすでに本流から切り離された三日月湖となっており、現在でもその特徴的な曲線が地形として残っています。
このことから、万之瀬川は現在よりもさらに大きく蛇行しながら加世田平野を流れていたことが分かります。
このように、加世田の街は万之瀬川の長い歴史とともに形成されてきたことが、現在の都市景観からもうかがえるのです。
南さつま市役所の駐車場は、旧河道という自然地形を都市インフラとして活用した興味深い事例です。Google Earthで俯瞰すると、街の成り立ちと河川の歴史が現在の都市景観にも受け継がれていることがよく分かります。
Google Earth 3D表示化の伊集院町(現 日置市)
伊集院といえば、島津家の重臣・伊集院氏ゆかりの地として全国的にも知られています。そのため、旧伊集院町は歴史ある自治体として高い知名度を誇っていましたが、2005年に周辺町と合併し、現在は日置市となっています。
Google Earthで伊集院駅北口を眺めると、駅前には近代的なロータリーが整備され、大型商業施設や宿泊施設などが集積しています。その景観は日置市だけでなく、地域の中心駅にふさわしい風格を感じさせます。
しかし実は、この北口駅前は比較的新しく形成された市街地です。鹿児島市のベッドタウンとして発展してきた伊集院では、住宅地を中心に発展した南口とは異なる経緯で整備が進められ、現在のような駅前空間が形成されました。
一方、北口とは対照的に、古くから市街地の中心として発展してきた南口では、駅前を流れる神之川が大きく蛇行し、限られた平地の中に駅前広場や道路、市街地が巧みに配置されています。
Google Earthで俯瞰すると、河川が描く曲線に沿うように市街地が形成されており、独特の都市景観となっていることが分かります。
以前、別の記事でも同様の事例を紹介しましたが、このように自然地形の制約を受けながら形成された駅前空間には、都市が長い年月をかけて積み重ねてきた歴史を感じます。
一見すると、より整備しやすそうに見える北口が先に開発されたようにも思えます。しかし実際には、街の歴史とともに発展してきた中心市街地は南口側にあり、その背景は駅周辺だけの航空写真だけでは読み取ることができません。
伊集院駅周辺の都市構造は、地形だけでなく、城下町・宿場町として発展してきた歴史を知ることで、初めてその理由が見えてきます。
伊集院町は、一宇治城を中心に発展した麓(城下町に近い機能)です。一宇治城は丘陵上に築かれ、麓は神之川などの天然河川に囲まれる地形を生かして防御性を高めていました。Google Earthで俯瞰すると、現在でも河川が麓を取り囲むように流れており、当時の地形を巧みに利用した縄張りを読み取ることができます。
伊集院駅は町の中心部を避けるように設置され、その結果として天然の外堀の役割を果たしていた神之川沿いに駅が置かれました。地形や既存市街地との位置関係を考えると、この場所が選ばれた理由の一つだった可能性があります。
伊集院駅周辺をGoogle Earthで眺めると、北口と南口では街並みの印象が大きく異なります。しかし、その違いは単なる再開発の有無ではありません。
宇治城を中心とした城下町の歴史と、天然の堀として機能した神之川の存在を重ね合わせることで、現在の駅や市街地がなぜこの場所に形成されたのかが見えてきました。
北口が比較的新しい街並みとなった理由も、この歴史的背景を知ることで初めて理解できます。Google Earthは現在の景観だけでなく、街の成り立ちまで読み解くことのできる貴重なツールであることを改めて感じさせてくれます。
Google Earth 3D表示化の姶良町(現 姶良市)
姶良市の中心市街地は、旧姶良町と旧加治木町の市街地がほぼ連続して広がり、その中央を鹿児島本線が横断しています。
沿線には重富駅、姶良駅、帖佐駅、錦江駅、加治木駅が配置され、それぞれが市内各地域の交通拠点として機能しています。
各駅の駅間は比較的短く、旧自治体の中心部や新たに開発された住宅地に合わせて駅が設けられてきました。
鹿児島市のベッドタウンとして発展を続ける姶良市では、各駅が都市近郊輸送を担いながら、市内各地域の拠点を結ぶ役割を果たしています。
これら5つの駅は同時に配置されたわけではなく、各駅の歴史的背景
1901年:鹿児島駅~国分(現 隼人)駅 間 開業
<鹿児島駅>ー重富駅ー(姶良駅)ー(帖佐駅)ー(錦江駅)ー加治木駅ー<国分駅>
1901年に鹿児島駅から国分駅(現在の隼人駅)までが開業した当時、現在の姶良市域には重富駅と加治木駅しか設けられていませんでした。
現在の姶良駅・帖佐駅・錦江駅付近にはまだ駅はなく、重富駅と加治木駅の駅間は非常に長く設定されていました。
当時は蒸気機関車が運行されていた時代であり、発着回数を抑える運行効率や建設・維持費なども考慮され、駅数が現在より少なく計画されたと考えられます。
そのため、重富駅には旧重富村だけでなく周辺の広い地域から利用者が集まり、地域の玄関口として重要な役割を担っていました。
1926年:帖佐駅開業
<鹿児島駅>ー重富駅ー(姶良駅)ー帖佐駅ー(錦江駅)ー加治木駅ー<国分駅>
1926年、旧帖佐町の中心部に帖佐駅が開業しました。
駅名は旧帖佐町に由来しており、現在も姶良市の代表駅とされています。市役所本庁舎をはじめとする公共施設が集まり、市の中心市街地の一つを形成しています。
一方、旧加治木町の加治木駅はJR九州の駅員配置駅で、市内で最も多くの利用者を抱える交通拠点です。また、国や県などの行政機関も加治木地区に多く立地しており、市内の行政機能の一翼を担っています。
このように、帖佐地区と加治木地区はそれぞれ異なる役割を持ちながら発展しており、現在の姶良市は二つの中心市街地が連続する都市構造となっています。
1986年:錦江駅開業
<鹿児島駅>ー重富駅ー(姶良駅)ー帖佐駅ー錦江駅ー加治木駅ー<国分駅>
1986年に開業した錦江駅は、鹿児島県住宅供給公社が開発を進めていた加治木団地の最寄り駅として設置されました。駅は住宅供給公社の請願によって開業し、設置費用も同公社が負担しています。つまり、街の発展に合わせて駅が造られたのではなく、新しい住宅地の発展を支えるために駅そのものが新設された事例でした。
1988年:姶良駅開業
<鹿児島駅>ー重富駅ー姶良駅ー帖佐駅ー錦江駅ー加治木駅ー<国分駅>
1988年に開業した姶良駅は、鹿児島市のベッドタウンとして人口が急増したことを受けて新設された駅です。
1901年の鉄道開業当初から存在する重富駅や加治木駅、1926年開業の帖佐駅、1986年開業の錦江駅がそれぞれ旧自治体名や地域名を駅名としているのに対し、姶良駅だけは異なります。
姶良駅は4駅の中で最も新しく開業したことから、後に誕生する現在の自治体名と同じ「姶良」を名乗ることができました。
2009年の3町合併により、姶良駅は結果として市名と同じ駅名を持つ駅となりました。しかし、市の代表駅は帖佐駅とされており、市名を冠する駅と代表駅が異なるという興味深い関係になっています。
Google Earth 3D表示化の串木野市(現 いちき串木野市)
串木野市街地でまず目を引くのが、市街地の中心部に位置するラウンドアバウトです。
この交差点は、ラウンドアバウトが法制化される以前からロータリー交差点として親しまれており、現在も市街地のランドマークとして機能しています。
Google Earthで俯瞰すると、円形交差点を中心に道路が放射状に延びており、串木野の街並みを象徴する景観となっています。
また、串木野駅前にもかつてロータリー交差点が設けられていました。串木野は古くから円形交差点を都市構造に取り入れてきた街といえます。
また、ラウンドアバウトの先に見える特徴的な構造物は、地元の伝統的な踊り「串木野さのさ」で使われる編み笠をモチーフにしたモニュメント「ドリームキャノピー」です。昼間でも存在感がありますが、夜にはライトアップされ、市のシンボルとして街を彩ります。
現在のGoogle Earthでは夜景を楽しむことはできませんが、もし将来、夜景モードや時間帯を切り替えられる機能が実装されれば、このドリームキャノピーも空から美しく眺められるようになるかもしれません。
Google Earth 3D表示化の川内市(現 薩摩川内市)
川内市は2004年に合併して誕生した薩摩川内市の中心都市です。合併時の人口は約73,000人、ピーク時は約10万8,000人でした。合併後の現在は約87,000人ほどを数えます。
川内市街地は、人口規模や事前のイメージを上回る都市景観を持つ地方都市です。
Google Earthで俯瞰すると、整然とした道路網に沿って中高層の建物が集まり、中心市街地全体がコンパクトにまとまっています。街区も比較的整っており、車だけでなく歩行者も回遊しやすい都市構造となっていることが分かります。
平成の大合併により現在の薩摩川内市は鹿児島県内第4位の人口を有していますが、都市景観だけを見れば、個人的には鹿児島市に次ぐ存在感と規模感のある都市景観を備えているように感じました。
また、市街地全体を俯瞰すると、大きな河川を挟みながらも中心市街地と大規模住宅地が一体となって広がり、都市としての存在感を感じます。
一方で、比較的狭い平地に中規模ビル群が密集する奄美市(旧名瀬市)も、非常に見応えのある都市景観を持つといわれています。
現在のGoogle Earthではまだフォトリアル3D表示には対応していませんが、将来3D化された際には、川内市街地と見比べてみたいと思います。
最後に
Google Earthで鹿児島県内各地を俯瞰すると、街の大きさだけではなく、その土地が歩んできた歴史や地形、鉄道、都市計画までもが現在の景観に色濃く残されていることが分かります。
今回紹介した各都市は、それぞれ異なる歴史を持ちながら発展してきました。武家屋敷が残る麓の町、鉄道によって発展した街、河川とともに形成された市街地、そして近代的な都市計画によって整備された駅前。それぞれが鹿児島らしい個性を持ち、空から眺めることで新たな魅力を発見できます。
今後もGoogle Earthの3D表示エリアは拡大していくことが予想されます。まだ3D化されていない地域がどのような景観を見せてくれるのか、そして鹿児島の街並みがどのように表現されていくのか、引き続き注目していきたいと思います。


























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