Google Earth Web版のパス(ポリゴン)機能を検証!Google Earth Proとの違いを比較

Google Earth Web版のパス(ポリゴン)機能を検証!Google Earth Proとの違いを比較 Google Earth(JP)
Google Earth Web版のパス(ポリゴン)機能を検証!Google Earth Proとの違いを比較

前回の記事では、Google Earth Proに表示された

「Web版を推奨するメッセージ」

をきっかけに、初めてGoogle Earth Web版を本格的に触った経緯を紹介しました。

Google Earth Web版への移行を考えたとき、私が最も気になったのが、パスやポリゴンの作成・編集機能です。

Google Earth Web版への移行を検討している方の中にも、

「Pro版と同じようにパスを作成・編集できるのか」

「これまで保存してきたKMZファイルを読み込めるのか」

「調査や記録の用途でも使えるのか」

と気になっている方がいるのではないでしょうか。

私にとってパス機能は、日本各地の3D表示エリアを調査し、その範囲を記録するために欠かせない機能です。

今回は、実際にGoogle Earthで3Dエリアを調査している立場から、Web版のパス・ポリゴン機能をGoogle Earth Proと比較しながら検証してみます。

① Google Earth Web版のパス機能はどこにある?

Google Earth Web版では、画面左側のメニューバーに、ポイントとラインを組み合わせたデザインのアイコンがあります。

このアイコンから、新しいプロジェクトを作成したり、パスやポリゴンを追加したりすることができます。


Google Earth Web版のパス作成アイコン

② パスを閉じると面積も自動計測された

ここからは、あくまで私が実際に操作する中で気づいたこととして紹介します。

Google Earth Proの「パス」コマンドでは、始点と終点を同じ位置に重ねても、基本的には1本のパスとして保存されます。

見た目は円や閉じた図形のようになっていても、パスの始点と終点が接している状態です。

一方、Google Earth Web版では、ラインを描きながら最後のポイントを最初のポイントに重ねることで、図形を閉じることができます。

図形を閉じると、通常のラインではなく、内部に面を持つポリゴンとして保存されます。


Google Earth Web版でパスを閉じてポリゴンを作成する画面

ポリゴンとして保存されることで、外周の距離だけでなく、囲まれた範囲の面積も計測されます。


Google Earth Web版でポリゴンの距離と面積が表示された画面

Google Earth Proでも「ポリゴン」コマンドを使用すれば面積を計測できますが、Web版ではラインを閉じる操作によって、そのままポリゴンに切り替わる点が印象的でした。

③ 編集中の頂点が大きく表示される

こちらは、Google Earth Web版でポリゴンを編集できる状態にした画面です。

ラインを構成している頂点が、比較的大きな丸いポイントとして表示されています。


Google Earth Web版でポリゴンの頂点を編集中の画面

ポイントが大きいため、頂点の位置を確認しやすく、マウスでも選択しやすいと感じました。

一方、こちらはGoogle Earth Proでパスを編集できる状態にした画面です。

Pro版の編集ポイントは、Web版と比べると控えめな大きさです。


Google Earth Proでパスの頂点を編集中の画面

どちらも編集を終了するとポイントは非表示になり、通常のラインだけが表示されます。

④ KMZファイルはWeb版にもインポートできた

私は当初、Google Earth Proで作成したKMZファイルは、Web版では簡単に利用できないのではないかと思っていました。

しかし実際には、Google Earth Web版のトップページにKML・KMZファイルを読み込むための案内が大きく表示されていました。


Google Earth Web版のKML・KMZファイルインポート案内

ここから、自分のパソコンなどに保存しているKMZファイルを選択することで、Web版にもインポートして表示できます。

これまでGoogle Earth Proで作成してきたデータをWeb版でも表示できることが分かり、この点については安心しました。

ただし、ファイルをインポートできることと、Pro版とまったく同じ方法で編集・保存できることは別です。

インポート後にどの機能まで利用できるかについては、今後も実際のデータを使いながら確認していきたいと思います。

⑤ ラインの色や太さも変更できる

Google Earth Web版では、作成したパスやポリゴンのデザインを変更することもできます。

  • ラインの色
  • ラインの太さ
  • ポリゴン内部の色
  • ポリゴン内部の透明度

などを編集できます。


Google Earth Web版のパスとポリゴンの色や線幅を変更する画面

3D表示エリアの境界を複数の色で分類したり、地域ごとにラインを色分けしたりする用途にも活用できそうです。

一方、現時点で私が確認した範囲では、Google Earth Proにあるようなラインの高度設定は見つけられませんでした。

たとえば、ラインを地表に沿わせるのか、海抜何メートルに表示するのか、地表から何メートルの高さに配置するのかといった詳細な指定です。

私がまだ設定項目に気づいていない可能性もあるため、この点については引き続き確認します。

⑥ Google Earth Web版とPro版の違い

今回確認できた内容を、Google Earth Web版とGoogle Earth Proで比較しました。

項目 Web版 Pro版
パス作成
距離計測
面積計測 ○ ※1 ○ ※2
KMZ読み込み
色変更
線幅変更
頂点編集 ※3
主な保存・管理方法 Google Drive上のプロジェクトなど KML・KMZファイル
ラインの高度設定 未確認

※1:ラインの始点と終点をつなぎ、ポリゴンとして閉じた場合に面積を確認できます。

※2:Google Earth Proでポリゴンコマンドを使用した場合に面積を確認できます。

※3:頂点編集とは、パスやポリゴンを構成するポイントの追加・削除・移動などを指します。

基本的なパス作成や距離計測、色変更、KMZファイルの読み込みなどは、Web版でも行うことができました。

一方、保存・管理方法や細かな編集操作には、Pro版との違いがあります。

Google Earth Proでは、作成したデータをKML・KMZファイルとしてパソコン内に保存し、ファイル単位で管理できます。

Web版では、Google Drive上のプロジェクトとして管理する方法が中心となるため、これまでKMZファイルを多数保存してきたユーザーにとっては、管理方法の違いに慣れる必要がありそうです。

Web版では閉じたポリゴンを再び開けなかった

私が試した範囲では、Google Earth Web版で一度図形を閉じてポリゴンにすると、その閉じた形を再び開いたパスに戻す操作を確認できませんでした。

Google Earth Proでは、パスとポリゴンは最初から別のコマンドとして用意されています。

一方、Web版ではラインを閉じることでポリゴンになるため、この違いは作業方法を考えるうえで重要です。

後から開いたラインとして使用する可能性がある場合は、図形を閉じる前に注意した方がよいでしょう。

⑦ 頂点を追加する方法がPro版とは異なる

今回の検証で、私が特に大きな違いを感じたのが、ライン上に新しい頂点を追加する方法です。

Google Earth Proでは、編集中のライン上をクリックすることで、比較的自由な位置に新しいポイントを追加できます。

一方、Google Earth Web版では、ポイントが存在しないライン上をクリックしても、新しいポイントは追加されませんでした。

Web版で頂点を増やす場合は、まず既存の頂点をクリックします。

下の画像では、赤い丸で示した既存のポイントをクリックします。


Google Earth Web版で既存の頂点を選択する画面

既存のポイントをクリックすると、そのポイントの両側に新しいポイントが表示されます。


Google Earth Web版で既存の頂点の両側に新しいポイントが表示された画面

この新しく表示されたポイントを移動することで、ラインの形状を細かく調整できます。

既存の頂点を基準に、その両側へ新しい頂点を追加するという考え方は合理的です。

通常の編集作業では、誤ってライン上に多数のポイントを増やしてしまうことを防げる利点もあると思います。

細かな境界をトレースするときには不便を感じる

しかし、私のように3D表示エリアの境界を細かくトレースする用途では、少し扱いにくく感じる場面もありました。

たとえば、下の画像のように地図を大きく拡大し、画面内に既存のポイントが表示されていない状態です。


Google Earth Web版でラインを拡大表示した際に頂点が画面外にある状態

この状態で目の前のライン上にポイントを追加したいと思っても、ラインを直接クリックして追加することはできません。

一度地図を移動または縮小して既存のポイントを探し、そのポイントをクリックしてから、新しく表示されたポイントを目的の場所まで動かす必要があります。

広い範囲を大まかに囲む用途では問題になりにくいと思います。

しかし、建物や道路、地形、3D表示エリアの境界などを細かく追いながら多数の頂点を追加する作業では、Google Earth Proの方が効率的だと感じました。

⑧ 現時点で感じたこと

現時点での率直な感想としては、細かなパス編集については、やはり長年使い慣れたGoogle Earth Proの方が作業しやすいと感じました。

特に、ライン上の任意の場所に頂点を追加しながら境界を細かく調整する作業では、Pro版の操作方法に優位性があります。

一方、Google Earth Web版も、実際に触る前に想像していた以上に機能が充実していました。

  • パスやポリゴンを作成できる
  • 距離や面積を計測できる
  • KMZファイルをインポートできる
  • 色や線幅を変更できる
  • 作成後も頂点を移動・追加できる

といった基本的な作業は可能です。

また、これはあくまで私の使用環境での体感ですが、地形や建物を立体表示へ切り替える速さについては、Web版の方が速いと感じる場面もありました。

Google Earth Proに慣れているため、Web版へ移行することには今でも不安があります。

しかし今回、実際にパスやポリゴンを作成し、KMZファイルを読み込んでみたことで、その不安は少し和らぎました。

最後に

Google Earth Web版は、想像していた以上に機能が充実しており、パスやポリゴンの作成、距離・面積の計測、KMZファイルの読み込みなど、基本的な作業には十分利用できました。

一方で、頂点の追加方法やデータの保存・管理方法など、細かな部分にはGoogle Earth Proとの違いがあります。

特に、私のように3D表示エリアの境界を細かく調査し、多数の頂点を使って記録する用途では、現時点ではPro版の方が作業しやすいというのが率直な感想です。

今後、Google Earthの機能やサービスの方向性がどのように変化するかは分かりません。

しかし、突然これまでの作業環境が変わったときに混乱しないよう、今から少しずつWeb版にも慣れ、来るべき変化に備えておきたいと思います。

今後も実際にGoogle Earth Web版を使いながら、機能の違いや新たに気づいた点を継続して検証し、その変化を記録していきます。

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