【最新版】Google Earthで見る宮城県
3D/2D表示の現状を、平成の大合併以前の全市町村ベースで徹底調査
2023年3月に公開した「北海道+東北地方版」を起点に、青森県・秋田県・岩手県と単独記事化を進め、今回が宮城県編となります。
本記事では、これまでの主要都市中心の調査から一歩踏み込み、宮城県内すべての市町村を対象に、Google Earthにおける3D表示・未対応エリアの現状を整理しました。
市町村区分は平成の大合併以前まで遡り(仙台市については政令指定都市移行前後、1991年頃までの合併を対象)、合併や編入によって消滅した自治体も含めて調査しています。
また、
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宮城県の3D化を期待したい都市
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街全体は2Dだが個別マッピングが存在する都市
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3Dと2Dが混在する、いわゆる「2.5D表示都市」
といった観点についても触れています。
あわせて掲載している宮城県内の3D表示エリア図も、関心の高いコンテンツのひとつです。
本記事は、「平成の大合併以前の宮城県市町村リスト(Wikipediaリンク付き)」
としても活用できます。
こんな方におすすめ
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Google Earth で3D表示都市を探したい
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平成の大合併前の自治体構成を確認したい
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市街地規模と3D化の関係を考察したい
用語の前提
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3D表示:街全体が立体的に表示されるエリア
-
2.5D表示:全体は平面だが、一部建物が個別3Dあり
-
2D表示:建物・地形とも立体化されていないエリア
※本記事は、Google Earth上で実際に表示状況を確認した内容を整理した独自調査です。
※ 宮城県だけでなく、東北各県も同様に全市町村の3D/2D状況をまとめています。
以下のリンクから各県の記事へアクセスできます:
宮城県の市町村・山岳観光地の3D/2Dリスト
市
※本表では、Google Earth の表示状況を 3D(全面3D表示)/2.5D(一部3D表示)/2D の3段階で分類しています
| 自治体名 | 合併前自治体 | 表示 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 気仙沼市 | 気仙沼市 | 2D | 個別マッピング都市 |
| *唐桑町 | 2D | ||
| 登米市 | *迫町 | 2D | |
| *登米町 | 2D | ||
| *南方町 | 2D | ||
| *東和町 | 2D | ||
| *中田町 | 2D | ||
| *豊里町 | 2D | ||
| *米山町 | 2D | ||
| *石越町 | 2D | ||
| *津山町 | 2D | ||
| 栗原市 | *築館町 | 2D | |
| *栗駒町 | 2D | ||
| *高清水町 | 2D | ||
| *一迫町 | 2D | ||
| *瀬峰町 | 2D | ||
| *鶯沢町 | 2D | ||
| *金成町 | 2D | ||
| *志波姫町 | 2D | ||
| *花山村 | 2D | ||
| 石巻市 | 石巻市 | 3D | |
| *河北町 | 2D | ||
| *雄勝町 | 2D | ||
| *河南町 | 2D | ||
| *桃生町 | 2D | ||
| *北上町 | 2D | ||
| *牡鹿町 | 2D | ||
| 東松島市 | *矢本町 | 2D | |
| *鳴瀬町 | 3D | ||
| 大崎市 | *古川市 | 3D | |
| *田尻町 | 2D | ||
| *三本木町 | 2.5D | ||
| *松山町 | 2D | ||
| *鹿島台町 | 2D | ||
| *岩出山町 | 2D | ||
| *鳴子町 | 2D | ||
| 富谷市 | 2D | 2016年 富谷町→市制 | |
| 塩竈市 | 3D | ||
| 多賀城市 | 3D | ||
| 仙台市 | |||
| 宮城野区 | 3D | ||
| 若林区 | 3D | ||
| 泉区 | *泉市 | 3D | 1988年合併 |
| 青葉区 | 青葉区 | 3D | |
| *宮城町 | 3D | 1987年合併 | |
| 太白区 | 太白区 | 3D | |
| *秋保町 | 2D | 仙台の奥座敷 秋保温泉 | |
| 名取市 | 3D | ||
| 岩沼市 | 3D | ||
| 白石市 | 2D | 蔵王連峰 | |
| 角田市 | 2D | ||
町・村
※本表では、Google Earth の表示状況を 3D(全面3D表示)/2.5D(一部3D表示)/2D の3段階で分類しています
| 自治体名 | 合併前自治体 | 表示 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 本吉郡 | |||
| 南三陸町 | *志津川町 | 2D | 個別マッピング都市 |
| *歌津町 | 2D | ||
| 牡鹿郡 | |||
| 女川町 | 2D | ||
| 遠田郡 | |||
| 涌谷町 | 2D | ||
| 加美郡 | |||
| 色麻町 | 2D | ||
| 黒川郡 | |||
| 大衡村 | 2D | ||
| 大和町 | 2D | ||
| 大郷町 | 2D | ||
| 宮城郡 | |||
| 松島町 | 3D | ||
| 七ヶ浜町 | 3D | ||
| 利府町 | 3D | ||
| 美里町 | *小牛田町 | 2D | |
| *南郷町 | 2D | ||
| 加美町 | *小野田町 | 2D | |
| *中新田町 | 2D | ||
| *宮崎町 | 2D | ||
| 亘理郡 | |||
| 亘理町 | 2D | ||
| 山元町 | 2D | ||
| 柴田郡 | |||
| 川崎町 | 2D | 蔵王連峰 | |
| 村田町 | 2D | ||
| 大河原町 | 2D | ||
| 柴田町 | 2D | ||
| 伊具郡 | |||
| 丸森町 | 2D | ||
| 刈田郡 | |||
| 蔵王町 | 2D | 蔵王連峰 | |
| 七ヶ宿町 | 2D | 蔵王連峰 | |
山岳観光都市圏
| 総称 | 対象 | 表示 | 備考 |
| 蔵王連峰一帯 | 宮城蔵王 | 3D | 国内僅少例 |
宮城県 | 全市町村の3D表示都市を調査した結果
3D表示都市
宮城県内におけるGoogle Earthの3Dマッピング対応都市を全市町村(平成の大合併以前)で確認した結果、表示都市は「旧 古川市(大崎市)」周辺、そして「石巻市」「仙台市の各区」「塩釜市」「多賀城市」「松島町」「利府町」「名取市」「岩沼市」「七ヶ浜町」「旧 鳴瀬町(東松島市)」の7市4町全てを含む広域エリアとういう結果でした。
石巻市の3Dエリアは以前は独立していたような・・・どうだったでしょうか?
宮城県全体での3D表示エリアは都市部に加えて山岳地帯もあり、他県とは異なる様相を呈しています。
2.5D表示都市
「旧 三本木町(大崎市)」が2.5D都市でした。
三本木は古川市街の南方にある街で奥州街道の宿場でした。
東西に流れる鳴瀬川を南北に挟んで北宿と南宿互いに栄えていたようです。
近代に入ってから鳴瀬川の護岸工事に伴い宿場を構成した多数の建物は取り壊されてしまいました。
北宿側は黄色い3Dエリアラインに収まり3D表示です。しかし街や旧役場や道の駅があり賑わいのある南宿側はエリア外で2D表示です。このためリスト上では2.5D扱いとなりました。
山岳観光都市圏
宮城・山形をまたぐ蔵王連峰の3Dマッピング
宮城県と山形県にまたがる蔵王連峰は、山岳観光地という極めて珍しい対象として3Dマッピングされているエリアです。
一般的に、山岳地帯はGoogle Earth上で立体的に表示されていますが、その多くは航空写真を平面画像として貼り付け細かく詳細な凹凸を加えた地形表現にとどまっています。山肌を拡大すると、その違いは明確に分かります。
一方、蔵王連峰一帯では、フォトグラメトリによる3Dマッピング技術が用いられており、市街地の3D表示と同様に、樹木や岩石、岩肌などがポリゴンによって立体的に再現されています。
日本には名山・名峰が数多く存在しますが、Google Earth上で山岳地域そのものがここまで広範囲に3D化されている例は、蔵王連峰のほかには富士山しか確認できていません。
山形県側では、全国的にも名高い蔵王温泉や蔵王スキー場エリアを構成する複数のスキー場が3D表示となっています。
また、県境付近には蔵王の象徴の一つである「御釜」を、雄大な姿のまま3Dマッピングで確認することができます。
宮城蔵王側でも、蔵王連峰を代表する屛風岳をはじめとした複数の山岳や、いくつものスキー場が3D表示で描写されています。
どうして蔵王だけが広範囲に3D化されているのか
富士山は「世界遺産」以前に「日本のアイコン」で山容そのものがブランドです。つまり単体の山としての象徴性の3D化。
一方、蔵王連峰は山の集合体です。それだけではなく蔵王温泉、蔵王スキー場群、樹氷、御釜などの強い観光アイコンの集合体で自然+観光+体感型の人の営みが一体化した空間が3D化を後押ししたのかもしれません。
宮城県の2D都市の個別マッピング
宮城県内におきましても2D表示(平面)都市の中で特定の建築物が個別でマッピングされている例を2件挙げます。
気仙沼市
気仙沼市では、街全体は2D表示である一方、一部の建築物が個別に3Dマッピングされています。これらは震災前に作成された可能性が高く、現在では失われた建物も含まれています。
詳細な考察は別記事で扱います。
志津川町(現 南三陸町)
南三陸町の志津川地区(旧 志津川町)も東日本大震災で甚大な被害がありました。
現在震災遺構として保存されている二か所のうち、防災対策庁舎が個別マッピングによる3Dの描写を確認することができます。
一方で330人を超える人命を救った高野会館。こちらは2D表示です。高野会館が辿った道筋を思いますと是非とも個別マッピングによる描写をお願いしたいところです。
宮城県で今後「3D表示が期待される都市」
白石市および白石城
もし Google Earth が城郭の個別3Dマッピング先を検討しているのであれば、宮城県白石市にある 続日本100名城 のひとつ、白石城を強く推奨したいと思います。
白石城は市街地の中における城郭の位置関係が明瞭で、周辺の建築物との高低差も分かりやすく、
城郭建築を3D化する上で非常に適した環境にあると考えられます。
天守単体だけでなく、城郭と市街地の関係性を立体的に把握できる点でも、3D表示の効果が高いと考えられます。
もちろん街全体の3D表示化を望んでいます。
気仙沼市、南三陸町、女川町
気仙沼市、南三陸町、そして女川町。
これらの都市における3D表示は、単に街並みを立体的に俯瞰するためだけのものではありません。
津波防災都市としてかさ上げされた街並みを三次元で可視化することは、復興の過程や防災思想を直感的に理解できる貴重な資料となります。その意味で、社会的な意義は極めて高いと考えられます。
今後について
今回も最後までご覧いただきまして本当にありがとうございました。
出来るだけ脱線せず、迅速に次のエリアが続くよう地域ごとのこだわりは別記事扱いしていきたいと考えています。
今後ですが、引き続き東北地方の調査記事に取り掛かっております。次は山形県で、その次に福島県を予定しています。
新たな地域への着手にも意欲的に取り組んでいきます。



























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