※5/19 現在、日立市が3D表示から2D表示に戻っております。
茨城県日立市がGoogle Earth の3D表示対応都市になりました。
日立市は単なる地方都市ではありません。
日立製作所創業の地であり「企業城下町」として全国的知名度が高く、日本有数の重工業都市です。日立市内を走る常磐線沿線には巨大工場群が集積し、市街地のある海岸線沿いの都市景観は極めて特徴的です。
現在日立市は茨城県内でつくば市に次ぐ人口3位の都市となりましたが、人口以上の存在感があり都市としての「歴史」「知名度」まで含めると、個人的には日立市を茨城第二の都市級と感じています。
近年、Google Earthでは県内第二位クラスの都市が続々と2D表示から3D表示へ移行していきましたが、日立市は長らく取り残されていた存在でした(※)。
都市規模そのものが基準であれば、日立市は比較的早い段階で3D表示化されていても不思議ではありません。しかしGoogle Earthは、日立市特有の周囲の地形や立地条件も考慮していたのかもしれません。
日立市の3D表示化にあたり、今回は以下の内容でまとめていきます。
ぜひ最後までお付き合いください。
・日立市の3D表示エリアの確認
・3D表示になっても日立市と言えば個別マッピング
・日立市の街を見てみる
(※)全国的に日立市同等の県内立ち位置で今後3D表示化が待たれる都市は、石川県小松市・愛媛県宇和島市などが挙げられます。
日立市のGoogle Earth の3D表示エリアの確認
日立市のGoogle Earth 3D表示エリアは、南北に長い日立市街地のほぼ全域に及んでいます。
日立市が全面的に3D表示化される以前は、東海村と隣接する南端部のみが部分的に3D表示されていました。
日立市の3D表示エリアは、水戸市周辺の3D表示エリアと接続し、広大な連続エリアとなりました。
日立市の個別立体マッピング
Google Earthにおける日立市の特徴と言えば、建造物ごとの個別3Dマッピングが発達していた点です。
今回、街全体が3D表示化されたことで、これらの個別3Dマッピングは従来のデフォルト表示では確認できなくなり、一定の手順を踏むことで表示される形式となりました。
同時に今回の更新は、Google Earth草創期の遺産とも言える日立市の個別マッピングが、徐々に埋もれていく契機にもなり得ます。
だからこそ、日立市に残されてきた個別3Dマッピングの存在を記録として残す意味も込め、今回あらためて取り上げさせていただきます。
日立駅前の中心市街地周辺
日立駅と駅前周辺の建造物に加え、三菱重工業の工場棟の一部や、日立バイパスの旭高架橋も3Dマッピングとして表示されています。
この角度から俯瞰すると、海上橋梁である旭高架橋が独立して3Dマッピングされている様子がよく分かります。
2D個別マッピングと3D表示後の日立駅周辺の比較です。
常磐道関連施設
日立市内では、駅前周辺の中心市街地だけでなく、常磐自動車道関連施設でも個別3Dマッピングが確認できます。橋梁部や、日立中央インターチェンジ入口のループ状道路がその対象です。
衛星画像データの2D表示画像では周囲は平面表示で橋梁部とループ状道路が個別立体化していることがわかります。
3か所を全体の位置関係です。
Google Earthのタイムラインは、過去の衛星画像を遡って確認できる機能ですが、最も古い1985年頃には、ほとんどの都市で高精細な衛星画像データは存在しておらず、ぼやけた画像が表示されるのみです。
日立市も例外ではありません。しかし、このような表示状況であっても個別3Dマッピングは表示されます。むしろ周囲の情報量が少ないため、個別マッピングの存在を確認しやすい状態になっています。
(参考)3D表示の同じ場所
日立鉱山の大煙突
1981年閉山の日立鉱山の「大煙突」日立市のシンボル。こちらも個別マッピングの対象です。
個別マッピングは過去イメージへの切り替えで確認できます
日立市は街全体が3D表示化されたことにより、個別3Dマッピングの画像を通常表示のままで確認することはできません。
しかし、下記の手順を行うことで、街全体を2D表示のままにしつつ、個別マッピングのみを立体表示で確認できます。
・レイヤ「建物の3D表示」にチェックを入れたままにする
・ツールバー「過去のイメージ」で任意の年代へ移動する
個別マッピング画像は、街全体を一括処理する通常の3D表示よりも細部まで作り込まれています。
ぜひ、両者をじっくり見比べてみてください。
日立市の街を見てみる
日立市の都市の形状は?
日立市 の市街地構造は日本各地で多く見られる「平野型の都市」とはかなり異なります。東に太平洋、西に阿武隈山地へ続く急峻な丘陵、その中間にごく狭い可住地と、地形条件を受けた「帯状都市」です。
地理的条件と連続した市街地似た例として兵庫県神戸市を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
日立市の都市の形態は?
海岸線沿いに細長い平坦地が続き、そこを通る常磐線と国道6号を軸として工場・住宅・商業地が縦方向に連結いている街、これが日立市の構造です。
市内を走る常磐線には5つの駅があり、その中で言うまでもなく中心市街地は日立駅前周辺です。しかし「巨大な一つの都心」が形成されているのでなく、各駅ごとに中規模拠点が連続して大きな都市を形成しているという形態です。
私自身、日立市について詳しく知らなかった頃は、日立駅周辺だけが日立市であり、その他の4駅周辺は別の自治体なのではないかと思っていました。
このように、中心市街地だけを見ると比較的コンパクトな都市に感じるかもしれません。しかし実際には、日立市は人口規模から想像される以上に市街地の広がりを持つ地方都市です。
非常に独特な立地にある日立駅
日立駅は海に迫る河岸段丘上という、全国でも非常に独特な立地にあります。
日立市内の他の4駅は平坦な場所に立地し、拠点の駅に相応しく両側に市街地が広がります。
駅の東側はすぐ海へ落ち込むため、駅東口側に市街地が形成されず、駅の両側に市街地を持つという構造になりません。都市の重心が完全に西口側へ偏るという状況に加え、しかも西側もすぐ山が迫るため、駅前から放射状に市街地が広がる余地がほとんどありません。そのため、日立駅前は県内主要都市として見るとかなり「奥行きの短い中心市街地」と言えます。
日立駅のように、中心駅でありながら片側に強い地理的制約を抱える都市としては、河川が迫る旭川駅や、広瀬川・青葉山によって市街地の奥行きが意外と限られる仙台駅などが思い浮かびます。
日立駅から望む太平洋の景色、特に朝焼けの美しさはまさに圧巻です。
その絶景はSNSを通じて広く知られるようになり、全国屈指の人気撮影スポットとなっています。
これは、日立市だけが持つ「海に迫る河岸段丘上に立地する」という特徴的な地形条件がもたらした奇跡の景観です。
日立駅前の平和通り
日立市の駅前大通り「平和通り」は、約1200本のソメイヨシノが連なる桜並木で知られています。その美しさから、「日本さくら名所100選」にも選定されています。
この約1kmにおよぶ平和通りの形状を見ていると、私は郡山市の駅前大通りを思い出しました。
両都市は地理的条件や形成過程がまったく異なるため、あくまで形状上の印象的な類似に過ぎません。それでも、このような小さな発見は、街を観察する楽しみの一つだと感じます。
これからのGoogle Earth 考察記事
これからもGoogle Earthの考察記事として、
- 都道府県別の3D都市リスト
- 3D表示化都市のレビュー
- 3D表示エリアの更新情報
などに加え、Google Earthで見つけた街の変化や気づきについても紹介していきたいと思います。
更新は不定期でゆっくりではありますが、今後ともご愛顧いただければ幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。























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