帯広市、グーグルアース3D表示対応都市に!

北海道の道東最大都市「帯広市」がグーグルアースでついに3D表示に移行しました。

北海道においては札幌市周辺、旭川市、北見市、函館市、釧路市に続き3D化への移行となりました。(同時移行に小樽市、室蘭市)

帯広市についても3D表示を切に願っておりました・・・本当に嬉しい限りです。

帯広駅を中心に南北一体となった帯広市の中心市街地、そして歴史ある斜交街路を念願の3Dビューで見ていきましょう。

 

帯広駅のグーグルアース3Dビュー

1996年に立体交差事業が完成し高架駅となった帯広駅。

以前は南口方面には地方中心都市らしい広大な鉄道施設が広がっていました。

今はすっかり駅南北一体で都会感の大変高い街・帯広市です。

 

中心市街地側の帯広駅北口です。

以前は広大な鉄道施設を有し、国鉄広尾線(1987年廃止)が伸びていた帯広駅南口一帯

 

帯広市の中心市街地の3Dビュー

帯広市は明治16年頃に入植が始まり、明治30年過ぎに急速に開拓が広まったと言われています。

街は碁盤の目(グリッド)状に区画されています。

そのため中小商業ビルが数多く比較的密集して立地している帯広市の中心市街地は、縦横どの通りも見応えのある都市景観です。

そして中心市街地の四つ角の1つ1つが中心市街地的な雰囲気を醸し出しています。

 

平原通り(帯広駅方面)

 

駅前東商店会通と栄通商店会の間の通り(南西方面)。

商店会としての名称は無いようです。

通りの突き当りに立体駐車場が立地していてグリッド状の帯広市の中心市街地としては珍しい景観です。

 

左から 大通商店街、名門通商店街、西一条中央商店街(南東方向)

 

帯広市から撤退済の大型商業施設

長崎屋 帯広店

長崎屋帯広店(2か所目)の営業開始は1990年。

帯広駅の立体交差事業完成の1996年よりも前です。

(もともと帯広店は平原通りにて1970-1990年まで営業)

2023年7月31日に長崎屋直営の売り場の営業は終了しています。

最終的にはダイソー1店舗のみが2024年3月31日まで営業を続けました。

長崎屋帯広店の建物は現在は解体作業中で2025年9月末までに解体作業が完了予定とのことです。

将来的にはマンション、ホテル、商業施設などの建設が予定されています。

 

現在帯広市のグーグルアース3Dでは解体中の長崎屋を見ることができます。

次の更新では解体が更に進んだ様子か更地後の様子をみることになります。

再開発中の様子も含めてどのような景観になるのか楽しみですね。

 

ストリートビューでは解体前の長崎屋が確認できます。

1990年のオープン3日間で述べ40万人が訪れたとか。

 

藤丸百貨店

道東唯一の百貨店だった藤丸百貨店。

1981年(昭和56年)9月竣工、1982年(昭和57年)4月オープンの3代目店舗。

2023年1月31日閉店。

跡地利用については、減築、建て直し、そのまま活用・・・など二転三転の末に商業施設、ホテル、マンションなどの複合施設を2030年頃オープンするとのことです。

藤丸百貨店跡地の再開発により周辺の中心市街地も活性化することでしょう。

順調に開発が進むことを期待します。

 

帯広市の開拓当初の名残「斜交街路」

明治以降に開拓された都市が多い北海道では多くの都市によく見られる碁盤の目状の街区。

帯広市も例外ではありません。

そして帯広市と言えば碁盤の目の街区に加えて斜交街路(斜めに交わる道)が取り入れられた珍しい都市です。

 

明治28年制作の帯広市の市街予定図の「斜交街路」

 

(画像出典:帯広市商店街振興組合連合会)

当初はかなり北側広範囲に街区が計画されていたことがわかります。

そして碁盤の目の街区の中にいくつか斜めに交差した道が配置されていることがわかります。これが斜交街路です。

帯広駅はこの予定図の真ん中一番下あたりに位置しています。

 

明治37年の帯広市の市街地地図

(出典:帯広市商店街振興組合連合会)

明治37年制作の帯広市市街地の地図です。

現在の中心市街地とその周辺にあたります。

予定通りに斜交街路が実際の街区に施されているのがよくわかりますね。

 

現在でも帯広市は開発当初のまま碁盤の目状の街ですが、当時の斜交街路(赤い線)は一部しか残っていません。

現在の帯広市の中心市街地の画像で現在の斜交街路を確認してみましょう。

斜交街路の場所を赤い線で示してみます。

 

現在の斜交街路の痕跡です。

黄色い線は現在も利用されている道。

緑の線は現在緑地緑道として利用されている場所です。

斜交街路の3Dビュー

碁盤の目状の街区に斜めにかかる緑の帯。

見事過ぎますね。

斜交街路が僅かしか掛かっていない街区でもこの通り(黄色いエリア)。

歴史ある日本造園学会の「北の造園遺産」に認定されている帯広市の斜交街路。

帯広市の観光資源の1つとして斜交街路を目当てに多くの観光客が訪れてもよいぐらい歴史的に素晴らしいですよね。

自治体としても文化財に指定できないものでしょうか。

大通公園と斜交街路の3Dビュー

大通公園から四方に伸びている斜交街路の跡となる緑地緑道。

見事に美しく現代に当時の姿を残しています。

 

中心市街地の空洞化が例外ではない帯広市。

中心市街地や駅周辺は将来的には大型マンションなどの誘致で定住人口を増やし、同時に生活に便利な商業施設やインフラ整備を推進して居住地とすることで活性化を進めて欲しいと個人的に思います。

そのためにも藤丸百貨店跡地の再開発や長崎屋跡地の再開発は必ず成功に導いて欲しです。

これらの開発により周辺の空き地駐車場問題解消につながり、更なる活性化に繋がると心から願っています。

コメント

  1. より:

    丁寧な解説、嬉しい限りです。

    先日たまたま久しぶりに旅の準備のために、Google Earthを見たところたくさんの都市(帯広、室蘭・登別、小樽、福島、大崎、敦賀)がアップデートされてました。

    技術者様方には感謝しきれませぬ。

    • tabi-kom tabi-kom より:

      游 様

      お久しぶりです。とてもありがたいコメント感謝致します。
      今回は本当に多くの都市で3D化を目の当たりにできましたよね^^
      やはり旅行前にはGoogle earthは欠かせませんよね!
      登別の情報もありがとうございます。室蘭と地続き的な表示エリアとなりましたが地元としても嬉しいでしょうね?!

      本当にGoogle様様です^0^
      引き続きよろしくお願いいたします。

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